書名 | 〈やさしい日本語〉と多文化共生 |
編著者 | 庵功雄・岩田一成・佐藤琢三・栁田直美 編 |
定価 | 2,640円(税込) |
ISBN | 978-4-86676-012-4 |
発行日 | 2019年4月1日刊行 |
その他 | A5判 並製 400頁 |
紹介文
外国人への情報伝達の方法を探るためのものとしてスタートした〈やさしい日本語〉。しかし、その対象は外国人にとどまらず、子ども、ろう者、知的障害者へと、その応用の可能性が広がっている。また、この広がりを受けて、〈やさしい日本語〉に関するさまざまな議論も起こっている。 本書では、〈やさしい日本語〉がどのような広がりと成熟を見せているかを示すとともに、〈やさしい日本語〉そのものを再検討する。外国人受け入れ拡大に舵を切った日本において、多文化共生社会の成立をめざすための重要なツールとなりうる〈やさしい日本語〉の最前線がわかる。
目次
第1章
マインドとしての〈やさしい日本語〉:
理念の実現に必要なもの
庵功雄
第2章
移民受け入れに向かう日本と〈やさしい日本語〉の可能性
毛受敏浩
第3章「日本語による国際化」と〈やさしい日本語〉:
留学生受け入れの観点から
木村護郎クリストフ
第4章
母語話者にとっての〈やさしい日本語〉は学ぶに値するものか :
「生涯学習」という視点からの再考
宇佐美洋
第5章
「やさしい日本語」から「わかりやすいことば」へ :
共通語としての日本語のあり方を模索する
オストハイダテーヤ
第6章
「多文化共生」の実践としての「やさしい日本語」 :
自治体施策の現場にみる「やさしい日本語」の考察
菊池哲佳
第7章
「やさしい日本語」の活用に向けて :
横浜市の取り組み
髙木祐輔
第8章
公用文がやさしくならないのはなぜ?
岩田一成
第9章
やさしい日本語の使い手を養成する :
自治体職員対象の「やさしい日本語研修」の実践から
栁田直美
第10章
書き換え支援システム:公用文をやさしい日本語に
中島明則・岩田一成
第11章
誰にでも伝わる「公共サイン」の手法を考える :
〈やさしい日本語〉の一歩手前に
本田弘之
第12章
ことばのバリアフリーからみたピクトグラムと〈やさしい日本語〉
あべ・やすし
第13章
NEWSWEBEASYは外国人だけのもの? :
外国人、子ども、知的障害者に対する効果の調査
田中英輝
第14章
知的障害者の情報保障と〈やさしい日本語〉 :
一般社団法人スローコミュニケーションのとりくみを例に
打浪文子
第15章
やさしい日本語化と情報の加除 :
NHKニュース、NHK「NEWSWEBEASY」、『ステージ』の比較
打浪文子・岩田一成
第16章
ろう児と〈やさしい日本語〉
安東明珠花・岡典栄
第17章
言語権の観点からみた日本手話とろう教育
杉本篤史
第18章
スコットランドの年少者日本語教育 :
日本とスコットランドの〈やさしい日本語〉
松本スタート洋子
第19章
日本における年少者日本語教育と〈やさしい日本語〉 :
バイパスとしての〈やさしい日本語〉のその先にあるもの
志村ゆかり
第20章「日本語支援」から「共に社会のことばを考え創る」活動へ :
『にほんごこれだけ!』を使った実践から考える
佐野香織
第21章
民間視点からの、やさしい日本語普及 :
「ツーリズム」から始める、多文化共生社会づくり
吉開章
「やさしい日本語」の意味論 : あとがきにかえて
佐藤琢三
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