書名 | 中華世界におけるCEFRの受容と文脈化 |
編著者 | 程遠巍 著 |
定価 | 3,960円(税込) |
ISBN | 978-4-904595-89-3 |
発行日 | 2017年3月13日刊行 |
その他 | A5判 上製 192頁 |
紹介文
中国や台湾において、CEFRがどのように受け入れられたかを詳らかにする。CEFRの基盤となっている複言語・複文化主義の理念が浸透せずに、 形式的な面のみが受容されている現状に警鐘を鳴らし、同じ東アジアに位置する日本におけるCEFRの受容についても示唆を与える。
目次
まえがき 言語教育政策研究のために 西山教行
序 本書はなぜ中国と台湾に焦点を当てるのか
1 はじめに
2 日本の教育制度における外国語
3 中国の教育制度における外国語
4 本書の構成
第1章 CEFRの文脈化の必要性
1 はじめに
2 CEFRの受容と文脈化
3 中国とフランスにおけるCEFRの受容と文脈化
3.1 教育文化の定義
3.2 中国における外国語教育への活用
3.3 フランスにおける中国語教育への活用
第2章 欧州言語教育政策とCEFR
1 はじめに
2 欧州統合とEUの言語政策
2.1 欧州統合の歩み
2.2 EUの言語政策
2.3 言語教育に関するプログラム
2.4 ボローニャ宣言(Bologna declaration)とヨーロッパ高等教育圏(European area of higher education)
2.5 リスボン戦略(Lisbon Strategy)とその他の動き
3 欧州評議会とその言語教育政策
3.1 欧州文化協定
3.2 1963年から1988年のプロジェクト : 応用言語学からThreshold Levelまで
3.3 コミュニカティブ教育から複言語主義まで : 1990年代の言語政策
3.4 複言語教育と異文化間教育に向けて(2001/2002–2014)
4 ヨーロッパの複言語・複文化主義
4.1 CEFRまでの複言語・複文化主義
4.2 CEFRの概要
4.3 CEFR以降の複言語・複文化主義
5 結論
第3章 中国におけるCEFRの受容と文脈化
1 はじめに
2 中国におけるCEFRの導入
2.1 CEFRの紹介
2.2 CEFRの活用/
3 CEFRの受容に至る歴史的背景と問題点
3.1 共通参照レベルのみの活用
3.2 CEFRの文脈化の実態
4 西洋思想の移入と「中華民族」概念の変容
4.1 西洋思想の移入
4.2 「漢語틈音方案」
4.3 「中華民族」概念の変容
4.4 「普通話」の推進
5 孔子学院からみた中国の対外言語政策
5.1 中国の対外言語教育政策
5.2 孔子学院の設立経緯
5.3 孔子学院の役割
6 結論
第4章 台湾におけるCEFRの受容と文脈化
1 はじめに
2 台湾におけるCEFRの導入
2.1 CEFRの紹介
3 CEFRの活用
3.1 英語教育への活用
3.2 中国語教育と台湾語検定試験への活用
3.3 第2外国語教育への活用1
4 多言語・多文化社会への変容
4.1 CEFRの台湾語への活用に至る歴史的背景1
4.2 郷土言語教育の展開1
5 CEFRの受容の問題点
6 結論
第5章 CEFRとアメリカ型「スタンダード」
1 はじめに
2 「スタンダード」とは何か
2.1 日本語・英語・フランス語における「スタンダード」の意味
2.2 アメリカ型「スタンダード」の成立の経緯 : アメリカの教育改革
2.3 アメリカ型「スタンダード」の特徴 : アカウンタビリティをめぐって
2.4 アメリカ型「スタンダード」の教育観
3 CEFRはアメリカ型「スタンダード」か
4 アメリカ型「スタンダード」と教育の市場化
4.1 中国と台湾におけるCEFRの受容とアメリカ型「スタンダード」
4.2 アメリカ型「スタンダード」と中国における教育の市場化
5 CEFRがアメリカ型「スタンダード」として活用された場合に引き起こした問題
6 結論
第6章 日本における外国語教育への提言
結論
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