【日時】 2026年2月28日(土) 開催予定
【場所】 オンライン(Zoom利用)
【参加費】無料(テキストも不要です)
詳細は決まり次第、このホームページに掲載いたします。
*考える漢字の会会員の方、過去の会にお申し込みくださった方には、メールでご案内をお送りします。
「考える漢字の会」について:『考える漢字・語彙 超級編』の考え方―自律学習から協働学習へ―
藤田佐和子(金沢大学)
実践報告:AIのSuggested correctionを利用した中級日本語作文練習の試み
星野智子(立命館アジア太平洋大学)
今回は、300名を越えるお申し込みをいただきました。
私事ではございますが、この3月をもって金沢大学の「漢字・語彙7クラス」がなくなり、今後はこれまでと同じ形で「考える漢字の会」を継続することが難しくなってまいりました。最後にもう一度、拙著の考え方を体系的にご紹介しようと思い、今回は、「自律学習」を中心に取り上げてお話しさせていただきました。
*次回は2026年2月8日(土)に「協働学習」中心の話をいたします。
以下、終了後アンケートでいただいたご質問、ご意見です。
【ご質問】
moodleの環境は無いのですが、紙ベースで使えるようなデータは無いでしょうか。
【藤田】
同様のご質問はいくつかいただいているのですが、残念ながら紙ベースの小テストはございません。
【ご質問】
質問です。授業で取り扱った漢字すべてについて今日お話しされたような活動をされたわけではないと思います(授業時間数との関係で)。220の漢字を何か月で学び、漢字何文字について今日のような取り組みをされたのかをお伺いしたいです。
【藤田】
〈「何か月で」への回答〉
私は、拙著の学習漢字212字を、90分×15コマ(出版当時)でしました。1コマ×12課と、最初のオリエンテーション、途中の中間テスト、最後の期末テストで15コマです。
〈「漢字何文字について」への回答〉
授業で取り扱った漢字のすべてについて、活動(「1人1文リレー」「漢字語彙でストーリーを作る」)をしました。
やり方は、その時その時で違うのですが、例えば「漢字語彙でストーリーを作る」活動ですと、「1課~6課の学習漢字の語彙を使って」ストーリーを作りなさいというのが最初の課題、「1課~12課の学習漢字の語彙を使って」作るのが次の課題でした。
「1人1文リレー」の場合は、3課の学習が終わった翌週に「3課の漢字の語彙を使って、リレー」をしましょうというようなことを、毎時間しましたので、こちらも授業で取り扱った漢字はほとんど(定期テストの日はしていないので、6課と12課ではしませんでしたが)扱ったことになると思います。
今回の会で紹介した学生のアンケートにもございましたが、学生はどの語彙を使おうかと「覚えましょう」を真剣に見ることになります。丸暗記とは違った、生き生きとした言語活動につながるのではないかと考えております。
【ご意見】
漢字や読み、意味を覚えること、その漢字を使った語彙を覚えること、語彙の使い方を覚えることまで一連の流れがつながっていて素晴らしかったです。いかに興味をもって能動的に効果的に授業に参加できるようになるかの仕掛けやそれができるまでの生徒の反応や試行錯誤などとても参考になりました。また、「テストはここから出るよ」と伝えることで「テキストを開かせる」動機付けなどもすぐ取り入れられそうです。教師ができることは動機付け、モチベーションのキープ、達成感など気持ちの部分と、なるべく何かの印象に紐づけて記憶に残す努力だと思います。ありがとうございました。
【藤田】
話したことを見事にまとめてくださって、ありがとうございます。
私は、「教師はなるべく教えない」を目指しています。実際にはなかなか難しいことではありますが。おっしゃる通り「動機付け、モチベーションのキープ、達成感など気持ちの部分と、なるべく何かの印象に紐づけて記憶に残す努力」をまさに今、日々しているところです。
次回、来年2月28日の会では、この「なるべく何かの印象に紐づけて記憶に残す努力」について話す予定です。今回の会では自律学習(主として授業時間外に学習者がすること)について話をしましたが、次回は授業中に実際にどのようなことをするかについて話します。どうぞお楽しみに。
「考える漢字の会」について:藤田佐和子(金沢大学)
講演:稲田栄一(関西学院大学)
日本語教育に携わるみんなで考える 生成AIを用いた教育実践のあり方
実践報告1:掛川知美(University of Wisconsin- Eau Claire)
漢字学習を支えるChatGPTの活用事例
実践報告2:藤田佐和子(金沢大学)
金沢大学漢字・語彙7クラスの活動より ―ChatGPTを使って―
グループワーク:「生成AIって何だろう? 悩みやアイディアを共有しましょう」