書名 | 日本語教育のための質的研究 入門 学習・教師・教室をいかに描くか |
編著者 | 舘岡洋子 編 |
定価 | 2,640円(税込) |
ISBN | 978-4-904595-68-8 |
発行日 | 2015年10月10日刊行 |
その他 | A5判 並製 408頁 |
紹介文
本書では、まず、日本語教育で質的研究が行われるようになった背景とその理念、課題と可能性を示した後、さまざまなフィールドで取り組まれた実践研究の「プロセス」を描いていく。結果を示す研究/論文ではなく、各執筆者がぶつかった、問題意識の変化、研究方法の模索といった試行錯誤の「プロセス」が開示された本書は、日本語教育の実践者/研究者に大きな共感と問題提起を与えるものとなるだろう。
目次
第1部 日本語教育における質的研究 : 今、なぜ質的研究なのか
第1章 日本語教育における質的研究の可能性と挑戦 :「日本語教育学」としての自律的な発展をめざして 舘岡洋子
第2章 質的研究の認識論 : 言葉を使う人間とその世界を理解するために 八木真奈美
第3章 「実践研究」から考える質的研究の意義 : 言語観・教育観・研究観のズレを可視化する議論のために 広瀬和佳子
第4章 実践者による「実践研究」に内在する当事者性の問題 :「共在者」としての教師と学習者への注目 市嶋典子
第5章 「声」を聴くということ : 日本語教育学としてのライフストーリー研究から 三代純平
第2部 個をとらえる質的研究
第6章 なぜ私は学習者のライフストーリーを聴き続けるのか : 日本語教師として私の構えを記述することの意味 佐藤正則
第7章 語りから得られる方法から人間のライフに関わる研究へ :「日本語人生」に出会うための物語より 鄭京姫
第8章 複数の当事者の視点から考える日本語学習支援実践の意味 : 実践報告メール、子どもと家族が語るライフストーリーの分析から 太田裕子
第9章 子どもたちの学びを捉える方法をめぐって : わたしは子どもたちとどう向き合ってきたのか 尾関史
第10章 比喩に込められた認識や信念、その変容を探究する :「共生日本語教育」をめぐる比喩生成課題とトライアンギュレーション 鈴木寿子
第11章 日本語を母語とする現職日本語教師Aの「いい日本語教師観」: PAC分析を活用してわかること 小澤伊久美・坪根由香里
第3部 場をとらえる質的研究
第12章 日本語の教室をいかに描くか : 初級「総合活動型クラス」における相互行為を質的に記述する 古屋憲章・金龍男・武一美
第13章 教室という現場を読み解く質的研究方法-観察法 : 授業中の「事件」への教師の対応と教育観の具現を探る授業観察の事例 崔鉉弼
第14章 言語学習としての対話の分析 : 人が言語を使って何をどのように考えるかを見ること 野々口ちとせ
第15章 学習者のやり取りを記述する方法 : 会話分析を日本語教育に生かす試み 岩田夏穂
第16章 教師が自身の実践を分析する意味 : 日本語授業の前提を議論するために 牛窪隆太
質的研究 文献案内 ロマン パシュカ
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