日本語教育学研究

対話することばの市民: CEFRの思想から言語教育の未来へ


シリーズ日本語教育学研究 11
書名対話することばの市民
CEFRの思想から言語教育の未来へ
編著者細川英雄 編
定価3,960円(税込)
ISBN978-4-86676-061-2
発行日2022年12月25日刊行
その他A5判 上製 306頁

紹介文

2001年に公開された「ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)」は、今日、世界の言語教育に極めて大きな影響力を持つにいたっている。本書は、「社会的行為主体(social agent)」という欧州評議会の思想概念を頼りに、日本における言語教育の歴史と現在を捉え直す試みである。「対話」を一つの切り口として、ことばと文化の教育、実践研究の在り方を問うた7本の論考と、国内外の言語教育を牽引する研究者との対談6本に加え、盟友・吉岡英幸氏への追悼文を収録。日本の言語教育に強烈なインパクトを与え続ける著者が、前著『「ことばの市民」になる』から10年の歩みをまとめた集大成といえるだろう。

目次

まえがき

第1章 言語文化教育のはじまりと革新――日本語教育と私のバイオグラフィ
 [対談]言語教育の未来へ
     その1 ダニエル・コスト×ダニエル・ムーア×細川英雄

第2章 文化は教えられるか――見える/見えない文化と相互文化性のダイナミズム
 [討論]言語教育における文化の扱いについて
     ジュヌヴィエーヴ・ザラト×牧野成一×細川英雄
     司会:東伴子
     通訳:武貞智子
     文字起し:山本冴里

第3章 対話はことばの教育に何をもたらすか――ともに生きる社会における「かかわることば」とその対話環境づくりへ
 [対談]言語教育の未来へ
     その2 ジュヌヴィエーヴ・ザラト×細川英雄

第4章 社会的行為主体としての「私」――日本語教育と日本研究を結ぶもの
 [対談]言語教育の未来へ
     その3 ジャン・クロード・ベアコ×細川英雄

第5章 ことばの市民という生き方――市民性形成とことばの教育
 [対談]言語教育と市民性形成について
     マイケル・バイラム×細川英雄

第6章 日本語教育における公共性をめぐって――早稲田大学大学院日本語教育研究科のこれまでとこれから
 [鼎談]日本語教育学のこれまでとこれから――早稲田の日本語教育を基点として
     吉岡英幸×細川英雄×蒲谷宏
     企画者:古屋憲章、高木美嘉、舘岡洋子
 日本語教育研究科とともに
 追悼・吉岡英幸さん

第7章 欧州評議会における言語政策と教育実践の意味
 付録: 欧州評議会言語教育政策年表

ウェルビーイングの構想――あとがきにかえて
参考文献
索引

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