シリーズ | シリーズ 多文化・多言語主義の現在 7 |
書名 | アジア・欧州の移民をめぐる言語政策 ことばができればすべては解決するか? |
編著者 | 松岡洋子・足立祐子 編 |
定価 | 2,640円(税込) |
ISBN | 978-4-86676-002-5 |
発行日 | 2018年3月31日刊行 |
その他 | 四六判 上製 370頁 |
紹介文
移民政策不在の日本で、日本語教育関係者は、事実上の移民である「生活者としての外国人」と向き合ってきた。本書は、日本語教育者であり、長年、海外の移民に対する言語教育政策の調査研究を行ってきた編者による論考集である。「ことばができればすべては解決するのか?」という疑問を手がかりとして、アジア(韓国、台湾、シンガポール)、欧州(ドイツ、フランス)の移民に対する言語教育政策、現場での実践を紹介していく。巻末に日本語教育者(田尻英三、春原憲一郎、山田泉)による座談会収録。これまでの外国人政策と日本語教育を批判的に振り返りつつ、日本社会のあるべき姿を模索する。
目次
読者の皆さまへ
第一部 移民をめぐる言語教育政策に取り組む国々
一章 韓国における移民を対象とする韓国語教育の現況と課題
ジャン・ハノプ(西山教行訳)
二章 台湾の「新移民」の動向と言語教育の意味
松岡洋子
三章 成人移民、国家と「国語」: 台湾の帰化テストを中心に
許之威
四章 シンガポールの移民と言語政策
郭俊海
五章 フランス語による移民の統合とは何か :
フランスにおける成人移民への言語教育政策の変遷と課題
西山教行
六章 フランスにおける移民の言語統合と言語教育 :
歴史や制度、および言語教育からの考察
エルヴェ・アダミ(西山教行訳)
七章 ドイツの移民の社会統合:ドイツ語教育への期待と現実
松岡洋子
八章 ドイツにおける移民への言語教育 :
ヴィースバーデン市民大学を例とした教育現場からの報告
アーニャ・カロリーネ・ヴェーバー(石澤多嘉代訳)
第二部 移民をめぐる言語教育政策に取り組むために :
これからの日本社会に向けて
九章 韓国における多文化政策の批判的な対案を求めて :
中央政府から地方政府への転換
梁 起豪
十章 ヨーロッパにおける成人移民の言語的統合について :
質の高い移民教育のため
ジャン=クロード・ベアコ(西山教行訳)
十一章 コミュニケーションの多様化に寄与できる語学教師 :
コミュニティの中で声をあげられる学習者をどう支援するのか
足立祐子
十二章 移民の学習者の受け入れ支援方策としての、
言語と文化の多元的アプローチ
ミッシェル・カンドリエ(大山万容訳)
座談会
十三章 外国人政策と日本語教育:過去・現在・未来
田尻英三/山田泉/春原憲一郎/松岡洋子(司会)
まとめにかえて:成人移民への言語教育の限界と可能性 松岡洋子
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