未来を創ることばの教育とは、いったいどんな言語教育なのでしょうか。私たちは、『未来を創ることばの教育をめざして:内容重視の批判的言語教育の理論と実践』(2015、ココ出版)にて、言語教育・日本語教育の目標を「言語の知識やスキルの効率的な習得」から、「コミュニティメンバーとして社会に参加しその将来を担う人間を育成する教育」へと変換する必要性を唱えました。そして、その目標を達成するための一つのアプローチとして「内容重視の批判的言語教育(Critical Content-Based Instruction: CCBI)」を提案しました。「内容重視の批判的言語教育」の根幹にある「批判的・クリティカルな視点」というのは、「今ある社会をよりよくしていくという前向きな視点」です。
昨今の言語教育の現場において、何をもって「内容」とするのか、「言語学習」と「内容学習」のどちらにどの程度重点が置かれているのかなど多くの議論はあるものの、「内容重視の言語教育」というアプローチ自体は、広く受け入れられ、様々なかたちで実践されてきているのではないでしょうか。では、それにクリティカルな視点を取り入れた「内容重視の批判的言語教育」は、果たしてどのように受け入れられているのでしょうか。
本大会は、『未来を創ることばの教育をめざして:内容重視の批判的言語教育の理論と実践』の出版から3年経った今、そのアプローチがどのように進化・発展してきているのか、どのような問題点・課題が明らかになったのか、など、みなさんとの建設的な意見交換の場にしたいと思っています。
【学会日時】
6月30日(土)12:00 - 17:40 終了後懇親会
7月1日(日)9:00 - 16:30
当日は会場で無料のwifiに接続することができます
【大会概要】
基調講演
楠見孝(京都大学)
パネルディスカッション
足立祐子(新潟大学)
門倉正美(横浜国立大学名誉教授)
奥野由紀子(首都大学東京)*
神吉宇一(武蔵野大学)
佐藤慎司(プリンストン大学)
司会:西口光一(大阪大学)
口頭発表
ポスター発表
*初日のパネルディスカッションの登壇者が変更になりました
批判的言語教育国際シンポジウム実行委員会
実行委員長:神吉宇一(武蔵野大学准教授)
後援:日本語教育学会 言語文化教育研究学会 武蔵野大学
協賛:ココ出版
批判的言語教育国際シンポジウム
未来を創ることばの教育をめざして
内容重視の批判的言語教育(Critical Content-Based Instruction: CCBI)のその後
内容重視の批判的言語教育(Critical Content-Based Instruction: CCBI)の理論と実践
佐藤慎司・高見智子・
神吉宇一・熊谷由理 編
定価3,600円+税
2018年6月30日刊行
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本国際シンポジウムは,一部,ワンアジア財団からの助成金で実施いたしました。
ワンアジア財団は「アジア共同体の創成」を目指しています。
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